腸内細菌によって抗腫瘍新免疫療法の成否が決まる!

少し古いのだが、学術雑誌のサイエンス誌2015年350巻号に掲載された記事によれば、ネズミの実験におけるCTLA-4ブロック療法(オxジーポはPD-1のブロック療法)では、腸内細菌の種類として、B.fragilisなどの細菌が含まれている場合の抗腫瘍効果が一段と優れているという結果が示されている。

腸内細菌によって抗ガン剤の効果が変わるのだ!

以後も結果的には類似の報告が相次いでいるので、このことはほぼ事実であると推論できる。気になるオxジーポの場合の結果なども後で紹介するとして、このことはすなわちがんへの治療概念を変える画期的な発見ではないかと思われる。

その効能メカニズムについてはいろいろと議論されているが、

カニズムは不明!!

というのが2021年今の現状である。

創造の翼を大きく広げて考えてみると、腸内細菌によってがんが治りやすいか治りにくいかが決まるともいえる。もっと妄想すれば、腸内細菌によってがんが発生しやすいか発生しにくいかがきまるのではないだろうか。